今日のくまモン

「ふれあい交流会」は、障がいをお持ちの方々とそのご家族を対象に、美容師・理容師たちがボランティアでカットサービスを提供する、熊本市動植物園を舞台にした温かな地域交流イベントです。平成10年に始まり、今年で28回目を迎えるこの行事は、美容業界が地域福祉に貢献する取り組みとして、長年にわたり多くの方々に支えられてきました。

きっかけは、「月曜休みの美容師たちにも、子どもを動植物園に連れて行きたい」という一人の母親の声。特別に月曜開園してくださる動植物園への感謝を込め、何か恩返しができないか…そう考えた美容師たちの想いから、この交流会は生まれました。

イベント当日は、障がいのある子どもたちや大人の方々が、プロの手によって髪を整えてもらうという、日常の中ではなかなか得られない特別な体験が叶います。カットを受ける姿には、最初こそ緊張の面持ちだった参加者も、仕上がった髪に触れ、鏡を見た瞬間にパッと笑顔が咲く…そんな光景があちらこちらで見られます。

昨年2024年の開催では、三気の家・三気の里・つばき学園のばら・ゆたか学園の皆様をはじめとする
利用者89名、引率者38名、ボランティア美容師28名、理容師15名、用品商組合4名、合計174名が参加し、会場は心温まる交流の輪に包まれました。

このイベントは、ただ髪を切るだけではなく、障がいをお持ちの方が地域の一員として自信を持って関われる場であり、支える側も多くの気づきと喜びを得る場でもあります。毎年、参加者からは「また来たい！」「今度は妹も一緒に連れてきたい」といった声が寄せられ、地域に根付いた絆づくりの象徴ともなっています。